ピアニストその人生 /園田高弘
2007年 04月 14日
読み終わりました。
日本を代表するピアニスト、故・園田高弘氏の自伝です。
園田氏のピアノを聴いたのは残念ながらTVとレコードだけ。
70才記念コンサートの映像を見て今だ現役ばりばりの
演奏に度肝を抜かれたピアニストです。
この本を読みお終わり、改めてコンサートに行ってみたかったと
残念でなりません。
「楽譜を見ればピアノは弾ける。
しかし、その背後にある文化を知る情熱なしに、何が表現できるだろうか?」
名言です。
幼い頃からの英才教育、才能、良い縁、とピアニストになるべく条件は
すべて持っていた園田氏ですが、
何よりもピアノへの情熱、おごらない努力、柔軟にして強靭な思考力・行動力が
素晴らしい。
本を読むと学生の頃大好きだったサンソン・フランソワや
NHKでおなじみアントルモン先生など
そうそうたるメンバーと一緒に勉強していた事がわかり、
ミーハー心にも火がつきました(笑)。
そしてカラヤンとベームの事も書かれており、私はベーム派だったので
(中学生の頃、「カラヤンなんて!絶対ベームの方が良い」などど息巻いていたのですが)
書かれていたエピソードも大変興味深かったです。
しかし、この時代って天才達が集まっていたんだなぁ。
今だって天才はいるけれどスケールが違うような
気がする〜。